Zephyr Cradle Diary


2009.11.22 (Sun)

[音楽][Game] 交響曲FFTに行ってきました。(1)

管弦楽団星の調べさんたちによるコンサートに行って参りました。

http://hoshirabe.info/hsrb002/

たまけん先生たちと行ったのですが、早めに行った方が良いというアドヴァイスを聞いていなければ危うく全員で一緒に座れなくなるところでした。開場15分前着で行ったのに、ホールに入れた頃には7割程度の席が埋まってるくらいに人が並んでました。これはすごい。最終的にはほぼ満員でしたね。収容人数は、確か1400人とかだったはず……。

さて演奏ですが、FFTのメドレーが中心です。たまけん先生は「当然一曲目はアタックチームだろ!」とか言ってましたが流石にそんなことはなく、ちゃんとオープニングからバトル曲、イベント曲、ショップ曲、ラストバトルからエンディングまで、総計60曲が詰まったメドレー祭りのコンサートでした。ファンにはとても美味しい!

個人的に惜しむらくは、外伝(ウイユヴェール、空想魔学小説など)の曲が一曲もなかったこと。サントラに入っていないとはいえ、やっぱり「ああ、カール!」な曲は是非とも生で聴きたかった次第です。

とはいえ、やはり聴き馴染んだ曲が生で聴けるというのはとても良いこと。普段こんな機会は中々ないですからねえ。生でティンパニ(左奥にあったドラム缶みたいな打楽器)見たの初めてとかって人も多かったんじゃないかなあなどと思ったり。ホルンもちゃんと5本居るし、ファゴットもサックスもピアノも居るし。パーカス(打楽器)的にも、チャイムやウィップスラップを生で見れるのは、吹奏楽経験者でもない限りは、こういう場所に足を運ばないと見れませんからねえ。そういう意味でも、個人的には非常に良い企画だったのではないかと思っています。折角だから楽器紹介とかもやっちゃえば良いのにと思わなくもなかった!

最後の曲を弾ききったあとのアンコール前には、原曲作曲者の崎元さん岩田さんがご登場で、ホールが沸きました。あれはまあ、びっくりしますよなあ。でもせめて自己紹介くらいさせてあげてよ! どっちがどっちだかわかんないよ!

そんなこんなで崎元さんらのお話を30分ほど(長)聞いて、最後のアンコールには「チュートリアル」で、会場の手拍子と共に締め。終わりよければ全てよし。という意味では非常に良いコンサートだったのではないでしょうか。とても楽しめた3時間でございました。

ただ、演奏面は……と、このあたりは次の記事にわけて書こうかと思います。割と辛口で。

[Game][音楽] 交響曲FFTに行ってきました。(2)

プログラムのこの画像はちょっと凄いと思った。

ここからは演奏やアレンジ、演出に対するちょっと辛口なツッコミになります。なので「こまけぇこたあいいんだよ!」的な方には全くオススメしません。今後もコンサートは続いていくだろうということで、叱咤激励という意味で、しがないパーカス経験者兼自称アレンジャーとして一言もの申したい次第であります。

良い気分で聞き終えた方々には無粋な意見でしかないと思うので、あまり読まないほうが良いと思われます。

演奏(全体):

4部構成のうち、1部2部の演奏は、もう練習不足だろうとしか思えない感じでした。

弦のチューニングはあってない、金管は音の入りと切り方が雑、木管は弦に埋もれてる、パーカスは譜面見るのに必至……そして全体的に、パーカス以外は音に自信がないのか音量が小さいし、パーカスは逆に自信がないと音量差を付ける余裕もないので適当に叩いちゃって音量がでかくなり、結果として「パーカスうるさい」「弦は何やってるかわかんない」的な雰囲気になってました。あれは、非常によろしくないです。特にホルン。FFTなんてホルンのためにあるような楽曲ばかりなんですから、もっとしっかりソロを吹いてください!><

不安一杯で3部4部を迎えたのですが、どういうことかここからは演奏が非常に安定。おそらくは弾き慣れているのか、チューニングがずれているというシーンもほとんど無かったように思います。あの精度で最初からやって欲しかったところでございます……。

演奏(パーカス):

パーカス経験者としてはやはりパーカスも気になる次第で。個々人によってかなり楽器の得手不得手があるんだなあというのは判るのですが、せめて次のことは達成して欲しいところです……。

スネアは譜面ばかり見てるシーンが多かったですが、見るべきは指揮者。テンポが遅れやすい定番のリズムで、まさに遅れてしまうのは宜しくない。指揮者の人も必至に煽ってるのにそれを見てないってのは、指揮者が可哀相でした。チャイム、銅鑼は適当に叩けば良いというものではなく、きちんと強弱を付けてほしかったです。弦のメロディより大きいチャイムとかありえないですので。銅鑼も、難しいのはフォルテで叩くことではなく、ピアノで深みを持たせて叩くことだと思います。そしてそれがFFTには重要なのです……。

ティンパニは、ほとんどのシーンで赤いマレット(ハードマレット)を使ってましたが、あれは早々使うものではないです。確かに音は通るようになるのですが、音が堅くなって、周りの管弦楽器と調和しなくなるという代償はでかいです。基本的には白いソフトマレットを使用して、柔らかくて品のある演出をしてほしかったです。それも指揮者を見ずに握り方も甘そうだったので、リズムが安定しないシーンが多かったです。

弦が自信なさげに弾いていて音量が出ていない分、それを察してパーカスも少し弱めて弾く、というのが配慮というものかなあと感じます。パーカスはあくまでもスパイス。メインより目立ってしまうと、かえって全体を壊してしまいますので。まあこの指示は指揮者がするものなのだとは思いますが。

アレンジ:

アレンジという意味でも、1部2部はなんだか締まりのない雰囲気のアレンジが多かった印象があります。

というのも、全体的にメドレー中心だったのですが、ただ曲を繋げてみましたーという感じがひしひしと伝わってきました。もちろん、ファン的には原曲重視はご褒美ですのでそれで構わないのですが、せめて曲の終わりくらいは、「曲が終わった!」と感じさせるような譜面で締めて欲しかったです。原曲のループの終わりのところでただ長音で終えて切る、というくらいじゃ、やっぱり勿体ないと思ってしまいました。

そう言う意味では3部あたりの曲の繋ぎ方、4部あたりの曲の終え方は非常に素敵なアレンジだったと思います。4部は思わず全曲拍手をしてしまいそうになりました。まあ、アルテマさんのNice body〜Perfect body〜アルテマ戦終了の流れが、凄く自然すぎるっていうのもありますけどね(笑

選曲は非常に良かったと思う次第です。どれもテーマに沿って選曲されていて、たぶん誰しも異論はないのではないかなあと感じました。ただやはり、曲の繋ぎの演出や閉め方には、もう一ひねりが必要なのではないかと感じる次第でありました。

……と、ここまでは原曲重視な視点から。個人的にはやはり、オーケストラ編成なのですから「オケならではのアレンジ」がされたバージョンも聞いてみたかったです。どの曲も原曲重視であったのはこれはこれでファン大喜びなのですが、例えば1ループ目では原曲ままのヴァイオリンメロディだったところを2ループ目ではオーボエやホルンにするとか。グロッケンとフルートのユニゾンも絡めたりしてチューバのバスも聞かせたりして……などなど。やっぱりそういった演出は、期待してしまいました。もう少し曲数に余裕があるときには、そういったアレンジも是非入れて欲しいところでございます。

演出:

大した演出は何もなかったのですが1点だけ。

1部の最初の演奏が終わった後だけ、舞台が暗転してしまったのですね。序章が終わって1部に入るよ、的な演出だったのだろうとは思いますが、そこで演奏直後に暗くなられた所為で、拍手をするタイミングを逃してしまいました。結果として、1部ごと終わるタイミングでのみ拍手をするという、微妙な雰囲気になってしまいました。次はああならないように気をつけて貰いたいなあと感じました。もしくは拍手するサクラを仕込むとか。

……と、気になった点はそんなところでしょうか。

それなりに酷評をしていますが、これも「FFTを愛しているのなら、この程度で満足してほしくない!」という一方的な思いからの感想になります。期待の押しつけとも言いますが、あれだけ大勢の方々に聞いて貰い、そして原曲作曲者にも聞いて貰い、それだけで大成功だとは思うのですが、そんな中でも、演奏者が微妙な演奏をしたときにプッと笑ってしまったり興ざめしてしまったりしたリスナーが会場に居たということは、覚えておいて頂きたいなあと感じる次第であります。

こんなことメールで書けよって感じですかね。うんでもまあ、きっと楽団員の方が検索かけて拾ってくれるだろうということを期待して、ここに書き残すことにします。

それでもコンサートは楽しかったです。みなさま、お疲れ様でした。