2021.10.28 (Thu)
■ [Game] BLUE REFLECTION TIE/帝が最高だった話(ネタバレなし)
BLUE REFLECTIONことブルリフの、待望の新作! 全人類がプレイしてると思うけれど感想を書いていく。
https://bluereflection-tie.com/
クリアまで約40時間。トロコンのために2周目に入ったところ。控えめに言って、100点満点中7兆点だった。
同社のライザのアトリエは、喩えるならば「俺たちが求めていた最高のJRPG」だったのだが、ブルリフ帝は「俺が求めていた最高のJRPG」だった。
ライザと比べると、決して万人向けではない。でも刺さる人には激烈に刺さる、そう、それがワシじゃ! という感じに仕上がっていた(ライザをべた褒めする日記はこちら)。
ストーリーは、主人公の愛央(あお)が異世界に飛ばされるところから始まる。
その異世界は水に囲まれた学校だけがある世界。そこで出会う少女たちはみんな記憶を失っており、どうしてここに居るのかも分からない。自分たちは何故ここにいるのか、自分たちは何者なのか、どうして武器を出せたり変身出来たりするのか、そしてこの世界は何なのか……というのを追っていく、いわゆる箱庭世界が舞台のお話。
ジャンルとしてはRPGの体はなしているものの、主人公も仲間キャラもみんな女の子なので、ここでまず人を選ぶとは思う。
キャラクターの育成要素として、TPを振って特性を習得したり、いわゆるアクセにあたるフラグメントの装備をしたりとかってのがあるのだけれども、これらはバトルやレベル上げでは手に入らない。TPもフラグメントも仲間と「デート」をして取得する。TP=親密度という扱いですね。
デートとは言うけれど、学校のあそこ行って休もう~とか遊ぼう~とかって程度のものなので、まあいわゆるキャラクエみたいなものだ。とはいえ女の子と女の子がキャッキャウフフしてるだけでなく、親密度が上がってくると手を繋いで歩いたりとかもあるので、まあまあ人を選ぶゲームだとは思う*1。
百合好きの人は今すぐ買ってプレイしろ。
とにかく最初はこの勇希がハチャメチャにかわいい。
戦闘メンバーではないものの完全にムードメーカーで、愛央とバカやってるときとか最高に輝いてる。ゲーム中ではスマホのチャットアプリでも会話することが多いのだけど、まあまあ勇希との会話がひどい。スタンプの使い方もひどい。この子とのやり取りを見ていたくてプレイしたとこは結構ある。
それにしても、流石はガスト作品ともあって、会話のテンポが本当に良い。もはやキャラゲーとして完成の域に達してると言ってもよい。キャラのモーションのバリエーションはやや少なめなもののカメラワークもよく分かっているし、読んでいて気持ちの良い文章なのは本当に素晴らしいと思う。
主人公のキャラ付けは、ぶっちゃければライザそっくり。でもこれでいいんじゃないかなという気がする。こういうキャラゲーだし、みんなに好かれてみんなを引っ張っていくキャラとなると、結局ライザのような性格が一つの解になるんだろうなという気がする。
ブルリフ帝、会話のテンポが気持ちよくて、やっぱりガストのゲームはキャラゲーとして安心できるなあと心底思う。モリモリ進めちゃう。 pic.twitter.com/GPWIiUcEUQ
— だいじん@秋M3おやすみ (@daijin) October 24, 2021
しかし、カットシーンでのBGMの選曲が個人的な好みに合わないところもあった。前作のBGMをかなり多用しているけれど、今作のカットシーン向きじゃない曲もあるのでその点はもう少し練って欲しい感じもあった。特に前作のバトル曲をカットシーンで使うシーンがだいたい空気壊す感じがあったように感じた。
とはいえBGMは全曲アサノハヤトさんの素晴らしいサウンドなので、全人類はサウンドトラックを買ってください。また前作ブルリフのサントラも、限定版にしか付いていなかったのが単品販売というカタチで復刻しているのでこちらも是非に。自分は前作のサントラほしさにゲームのDL版を買ったあとでゲームの限定版をわざわざ買い直したレベル。
前作・ブルリフ無印(PS4)は、全体的な作りや雰囲気は本当に良かったのだけど、やや荒削りなところもあったりである意味で同人ゲームみたいだなあと思っていた。
しかし今作はシステム周りがライザのアトリエを流用している(推測)ので、もの凄くプレイしやすくなった。フィールドアクションはほとんどライザそのまんま、アイテム作りは簡易版アトリエ、バトルは前作ブルリフとライザを足して2で割った感じ。RPGとしてきちんと成立するレベルになっていたのがとても嬉しく、そしてプレイしやすい。ライザのシステムを持ってきたのは非常に英断と言える。
バトルは、行動値を消費してスキルで殴っていくタイプ。前作にあったMPの概念はなくなってシンプルになった。
時間経過で行動値が溜まるので、各スキルごとに決まった行動値を消費して殴る。また、スキルごとに設定された行動値加速度みたいなものがあって、スキルを使えば使うほどギアが上がって行動値が溜まりやすくなる。バトル時間が長引くほど行動間隔が短くなったり大技を打ちやすくなるのが面白い。これもライザの発展系かな。
また、コンボを繋げば繋ぐほどダメージレートが上がる。ボスが使ってくる大技を受けるとコンボが切れるが、ガード技を使えばコンボが切れなくなるという仕組み……なのだが、このガード技を持っているのが主人公しかいない。
となると主人公はパーティーから外せないなあとなってしまうので、ガード技は他のキャラにも付けられると良かったんじゃないかなあという気もするのだが、まあ主人公だし固定でも良いかという気もしないでもない。
まあかく言う自分は、他のキャラも使いたかったからガードなしパーティーにしてしまったのだけれど。結局のところ、コンボが切れても別にそこまで痛手ではない。確かにダメージレートを重ねた大ダメージは強力だけど、これがないと勝てないというわけでもない。敵は殴ればしぬ。日菜子と陽桜莉がゴリラすぎるので、コンボ切れても殴ってれば勝てる。流石は元主人公コンビ。
まあ、ガードはテイスト程度でという感じなのかもしれない。
登場キャラとして前作ブルリフ(PS4)、ならびにブルリフ澪(アニメ)のキャラも登場するし仲間になる。これまでのブルリフのオールスターみたいな感じで華やか。
勿論これらの作品を履修しておく必要はないと思う(ストーリーでも概要は語られるので問題ない)けど、前作ブルリフをやっていて良かったというのは心底思ったので、もし興味があれば前作も是非プレイして欲しいなというところ。自分はアニメを観てなかったので、これを機に観ようという気になった。
ところで自分は、前作ブルリフの主人公の日菜子がめちゃくちゃ好きなので参戦してるのは本当に嬉しかった。だいたいの選択肢で日菜子を選んでしまったので、1周目のプレイで親密度(TLv)が唯一最大になった。いやー、ほんとこの子いい。日菜子が一転して攻略対象キャラになるのは受け入れられるんだろうかと思っていたけど、最高でしたね。ありがとうブルーリフレクション。
それと前作ブルリフの話のあと、日菜子たちがあれやこれやをしてしまったのがきっかけでブルリフ澪で色々あった(概要だけはアニメ公式サイトで把握した)のを日菜子はどう思っているのだろうと気になっていたのだけれど、きちんと回収してくれて良かった。ありがとうブルーリフレクション。
自分の中では、ブルリフ帝は今年プレイしたゲームの中でもトップクラスの満足度だった。
少女たちの箱庭世界、美少女キャラゲー、魔法少女モノ、セカイ系、ガストのRPG、最高のサウンド。小さな不満はなくもないがどれも些細なもので、自分が求めていたキャラゲーはこれだよというのが完全に一致していた。趣味全振り。自分の趣味嗜好と一致した作品に出会えるというのは本当に貴重なことで、このゲームの存在は感謝しかない。
長くも短い少女たちの夏休み、ちょっぴり切ない感じもあったりして。
個人的には2021年で最高に好きだった1作です。
まあ、このあと来月にはFF14暁月が控えているので、2021年最高の作品はそっちになってしまうのかもしれない。でもブルリフにはブルリフでしか味わえない栄養素がありますのでね。
*1 いちおう仲間キャラに百合ップルもいるのでこれもまた人を選ぶ要素。