2025.01.08 (Wed)
■ あけましておめでとうございます。
■ [Game] Stellar Blade(ネタバレなし)
昨年の最後にやった作品を新年一発目として日記に書いておく。
トータルで3周プレイ。PSNのプラチナトロフィー獲得済み。1周目40時間、2周目30時間、3周目6時間くらいでコンプという感じ。3周もプレイしたのは本作がマルチエンドだったからでした。
- バトル体験:5
- アクション体験:5
- 世界観:4
- サウンド:5
- シナリオ:3
- キャラデザ:5
- グラフィック:7兆点
昨年もしロマサガ2RがなかったらうっかりGOTYになってたかもしれない。正直、とにかくゲームとして安定して完成されていた作品だった。
ゲームシステムとしてはSEKIROだとか言われているらしいけど、自分はSEKIROをプレイしていないので的を射ているのかどうか分からない。パリィ(ジャストガード)と回避を駆使して被弾を極力避けて戦う、要するに死にゲーの類。
死にゲーだというのを何も知らずに触ったら、案の定死にまくってモチベを保つのが大変キツかったので、難易度をノーマルモードからストーリーモードに下げたら凄くプレイしやすくなった。
難易度ストーリーモードだと被弾してもそこまで痛くないので(被ダメ半減くらいになる)、結果として普通にアクションRPGやオープンワールドっぽいゲームとして楽しめたのでとても良かった。そうなんですよね、やはりカジュアル難易度というのは大事だと思うんですよね。ありがたい。
このゲームはやはりパリィが最も特徴的で、敵の攻撃に合わせて攻撃を弾く(ノーダメになる)のだが、パリィに成功すると敵のダウン値が加算されていく。でダウン値がMAXになるとダウンするので、そこで演出付きの大ダメージを入れられる、という寸法。
パリィが単なる防御じゃなく攻撃の機会にもなるのが良い。パリィすると相手がよろけることもあるので、パリィは良いことしかない。たまにパリィ無効の攻撃も使ってくるので(攻撃が特殊な光り方をする)、それだけは気合で回避しないといけない。などと、単調にならないのも良い。何よりもSEが気持ち良い!
雑魚は攻撃のコンボが2通りくらい、ボスでも10通りもないので、慣れてくると初動見てパリィをトントントンと入れてから攻撃! みたにリズムゲーのような感覚になったりもするのが面白かった。
もちろん、それでも良く被弾する。難しいんだわパリィ。装備で受付時間を延ばせたりはするのだけど、それでもね。
一応銃も使えて、普段はあんまり使うことはないのだが、ブレード使用禁止制限がかかっていて銃だけで進むダンジョンがあったりする。剣でザクザクするだけのゲームだと思ってたから、面白い流れだなーと思った。銃を使う良い練習になる。
なお、そのダンジョンは通路も狭いし物陰も多いし敵は天井やら扉やらから飛び出してくるので、もう完全にバイオハザードだった。掴みかかってくるやつが多いから一層バイオハザード。いや別にゾンビとかは嫌いじゃないんだけど、物陰から突然出てきてビックリさせられるのは心臓に悪いぜ。ヘッドショットとロケランで一網打尽だ。ついでにレールガンもお見舞いだ。
剣が使える状況でも、フィールドを探索しているとたまに超遠隔からビーム打ってくる砲台があったりするので、そういうのにはこちらも遠隔でミサイルポッド撃ってぶっ壊す、などという工夫も出来るなと、後々になって気付かされたりはした。我、剣大好きすぎるから銃の存在を忘れがち。
成長要素としては、まず基本的にレベルがない。 基礎能力は敵を倒してるだけでは上がらない。HPとBE(スキル使うときの消費エネルギー)は、フィールドなどに落ちてる遺体から回収できるのでそれで増えていく。ゼルダで言うハートの欠片みたいなやつ。
攻撃力や防御力は原則として全く上がらず、装備でコンボダメージ○%アップとかスキルダメージ○%アップとかで補助していくくらいしかできない。後半になるほど強い装備が落ちてるのでここはどんどん付け替えていく楽しさはあった。主装備2枠と副装備(アクセ)4枠があって、でもまあ概ね1~2枠は防御や回避系に割く必要があるかなという感じだった。難易度落としても死にゲーですからね、死なないようにしないとね。
スキル習得はいわゆるスフィア盤で取っていくのだが、スキルはアクション要素を増やすものしかないので、パッシブ系でも例えば○スキルのダメージが上がる、とかしかない。とはいえ数がめちゃくちゃあるし、敵を倒すとこのスキル上げ用の経験値が入るので、どれから習得していくかな~という楽しみがあった。最終的には全部覚えるんだけども。
カスタマイズ要素としては、主人公イヴの衣装・メガネ・イヤリング・髪型がある。これらのカスタマイズ要素がめちゃくちゃ豊富で頭がおかしい。 衣装とか何種類あったんだ……? 多すぎて全部取れてないんだけど、取れただけでも50種類くらいあった気がする。ページのスクロールが億劫なくらい用意されていて、色んな方のヘキに対応可能です。メガネも異常な豊富さ。
このカスタマイズ要素は全てのカットシーンで反映されているので、この綺麗なカットシーンも全部リアルタイムレンダリングってことぉ……? ってビビるしかない。SIEが関わってるからなのか。すげー。逆の言い方をすると、ゲームしてると常時カットシーンみたいなグラフィックに感じる。
ダンジョンやフィールドは広大で、探索要素が盛りだくさん。特にフィールド系マップは、オープンワールドかってくらいに広い。グラフィックが良いのもあってどこまでも歩いて行けそうに見えてしまう。
分かれ道が多いから色んなところを探索してみたくなるし、行った先にはちゃんと宝箱があったり、HPやBEをアップするための遺体を見つけたり、収集要素の缶集め(いわゆるちいさなメダル要素)があったりと、純粋にうろうろするのが楽しいなって感じだった。後半はもうスキャン連打しながら歩くくらいになる。あと釣り。概ね原神と同じ事やってるし、同じ事がやれるので、脳がオープンワールドだと錯覚する。
やはり何よりもグラフィックがとても美麗なので、ポストアポカリプス的な世界観も相まって、探索が常に楽しかった。我、文明破壊された世界をうろうろするのが好き(ゴッドイーターやコードヴェインでも同じ事言ってる)。
世界観としてはほぼNieR:Automata。音楽もニーアだろってくらいニーア。
最終戦争で世界がめちゃくちゃになって以降、人類はコロニーに進出。進化に進化を重ねて、深海でも宇宙でも生身で生きられるようになった。一方で地球上にはネイティブと呼ばれる化け物が跋扈するようになっており、ネイティブを討伐するための空挺部隊として主人公イヴはコロニーから地上へ初めて降り立つ……みたいな話。
作品の雰囲気を語るには、ニーアからヨコオタロウを除いて死にゲーにしたゲーム、と評するのが一番分かりやすいなという気がしていた……のだが、なんか気付いたらNieR:Automataとコラボしてた。本家が乗り込んでくると思ってなくて笑った。有料DLCだったけど勢いで買った。エミールかわいいね。
そして最初に書いたように、このゲーム、なんとマルチエンドだった。死にゲーでマルチエンド!? いやこれもたぶんニーアのオマージュな気がする。知らんけど。
エンディングは3つあって、まあ普通にプレイしてるとTrueエンドに行く(PSNのトロフィー取得率もこれが一番高い)。他の2つのエンドはノーマルエンドで、分岐要素は「特定のキャラとの親密度(=サブクエのクリア度)」と「最後の選択肢」だけなので割とシンプル。分岐要素さえ分かってしまえばエンディング回収は容易なのは助かる。
……んだけど、このゲームにはセーブスロットの概念がない(要するにオートセーブの1枠しかセーブがない)ので、マルチエンドを見ようと思うと周回必須になるのがやや面倒だった。クリア後にクリアデータから再開すると最後の分岐が固定されてしまっているので、結局最初からやり直さざるをえない。そこだけが面倒。とはいえこのためだけにセーブスロット機能付けるのもなあ……って開発者の気持ちも分からんではない。
とにかく美麗なグラフィックと音楽、世界観、そして高度なアクション要素というリソースの物量で殴りかかってくるゲームで、本当に全体のクオリティが高い。ここまでの文体にも表れてるんだけど、なんかもうゲームとして安定しすぎてて、正直感想が書きづらい。PS5 Proでプレイしたのでなおのことグラフィックも良かったし。ロード時間もFF16ばりに皆無に等しい。
SF要素も出てくるので浪漫度も高い。軌道エレベーターで宇宙に行くシーンなどはやはり人類としての憧れだしグラフィックも素晴らしい。ただ生身で軌道エレベーターの外に出たりとか宇宙空間に出たりするのはやっぱりビビるし笑っちゃう。人類の進化すごいぜ。なりたいとは思わないが。
ストーリーの大枠としては典型的なSF的映像作品という感じで、まあ雰囲気を楽しめ! ということであろうと思った。いわゆる王道作品だ。最終戦争に何があったのか、人類は如何にして進化したか、そして神たるマザースフィアとは何者なのか……。ま、大体想像つくと思いますけどね。
最初はもちろんビジュアルに惹かれて買った作品だったんだけど(というか前情報がなさ過ぎて、どういうゲームなのか全然判断できんかった)、蓋を開けてみればアクションやバトルから探索もしっかり楽しめたし、サブクエや収集要素、釣りなどで遊び心もあったり……と1つのゲームで色々と楽しめたのがとても良かった。
NIKKEやマグナカルタなどのキャラデザをやってたキム・ヒョンテがディレクターをやっているだけあって、特に主人公イヴのデザインへのこだわりがすごい。肌の肉感とか表情とか衣装とか、これがリアルタイムレンダリングで動いてるのか凄いなっていう感じだった。ちょっと現状これ以上のキャラデザへのこだわりを見ていない。FF16とかの比ですらない。
昨年9月のアプデでフォトモードも追加されたので美麗なグラフィックをなめ回すように楽しめる。ありがとうございます。こういうグラフィックの良いゲームは全てのゲームでフォトモードを追加してほしい。
ただその綺麗な分だけ、敵であるネイティブのデザインもしっかりグロテスクで綺麗(?)だった。クリーチャーが、本当に普通に、キモい。 主人公のトドメの一撃でボスを倒すときに真っ二つになったりすることがあるけどしっかり断面まで見えるのでおおグロいグロい。モブもみんな頭が飛ぶ腕が飛ぶなんてザラなので、こいつぁなかなか人を選ぶなと。
しかしそう人を選ぶのはあるけれど、ゲーム体験としては本当に安定した作品だった。まさか3周もしてトロコンまですることになるとは!
あんまりにも楽しかったから、もう何の目標もないのにもう1周くらいしても良いな~と思ったりしている。それくらいどハマりしました、という話でした。